大地震や原子力発電所の事故、それに世界的な経済不況のために、現代は「不安な時代」です。それでも希望を失わず、忍耐をもって、しかも冷静にことに対処する生き方が求められています。東京神学大学は、そうした人生の基盤を主イエス・キリストの中に見出し、多くの人がキリストの福音をよって平安と希望に生きるように、福音を伝える伝道者・牧師を育て、世に送り出しています。この使命のために、広い視野をもって神学の研究に努め、高度な教育を心がけています。
2011年の3月11日に激震が襲ったのは、本学の卒業式の最中でした。大震災で今なお悲しみと労苦の中に多くの人がおりますが、本学の幾人もの卒業生が震災被災地で伝道と牧会に従事しています。キリスト教会はみなできるかぎり被災した方々と共に歩んでいこうと願っています。本学の卒業生には、全国諸教会の牧師として働いている人だけでなく、キリスト教学校で聖書を教える教師として、あるいはキリスト教大学のチャプレンとして、青年たちを指導している人もいます。キリスト教病院のチャプレンとして、病む人を支えている人もいます。
本学の学問的ならびに教育的な水準は、国際的にどこに出してもひけをとらないものです。組織神学専攻と聖書神学専攻の両方で博士の学位を出しています。さらに本学卒業の牧師や教師たち、そして教授たちの実績がこの大学の水準の高さを示しています。洗礼を受け、献身の志を与えられた方々が入学してこられるのをお待ちしています。