「福音の真理」を伝える伝道者を、いまの世に
東京神学大学学長 近藤勝彦
東京神学大学は、神学部・神学科の単科大学です。その意味で東京神学大学は、現代の社会に主イエス・キリストの福音を伝えるためにひたすら伝道者・牧師を養成することにかけた大学ということです。そのために必要な神学研究と教育を行っています。
東日本大震災では、多くの人命を失い、甚大な数の方々が言いようもない悲惨な経験をいたしました。心からお見舞い申し上げます。被災地の方々とその地に立つ教会のためにも祈ります。
いま、私たち誰もが、心の底で真実の救いや支えを必要としています。人生を生きる真の力、そして希望はどこから来るのでしょうか。人徒歩都とのつながりを支えてくれるのは何でしょうか。そしてその救いはあるのでしょうか。これらの問いはみな「真の福音」を求める問いではないかと思います。こうした問いに答えて、福音を生き生きと語り伝える伝道者がいなければなりません。その働きのために、皆さんの献身を必要としています。
東京神学大学の卒業生は、全国の諸教会の牧師として遣わされ、それぞれの地域社会で福音を伝えています。キリスト教学校の聖書科教師として、あるいはキリスト教大学のチャプレンや教授として青年たちを指導している人もおります。キリスト教病院のチャプレンとして病む人を支えている人もいます。
こうした奉仕のためには学問的な訓練が必要です。東京神学大学の学問的水準は国際的にどこに出してもひけをとるものではありません。二つの専攻(組織神学と聖書神学)において博士の学位を出していますが、さらに卒業生の牧師としてまた学校教師、教授としての実績がこの大学の水準の高さをよく示しています。洗礼を受けて、献身の志を与えられた方々の入学してこられるのをお待ちしています。