キリストの福音が、力強く、しかも御心にふさわしく伝えられるために、教会は特別に牧師、伝道者をたててきました。そのような福音伝道者を育てる教育機関は、日本にも多くありますが、中でも東京神学大学は、多くの特徴を持つユニークな神学教育機関です。ここでは6つの特徴を説明します。 PDF04 PDF05
合同神学校(ユニオン・セミナリー)としての東京神学大学
東京神学大学のルーツは、明治初期のブラウン塾にまでさかのぼり、東京一致神学校(1877年)、東京神学社(1904年)、日本神学校(1930年)を経て、さらに多くのプロテスタントの神学教育の伝統を吸収しながら、日本東部神学校、日本西部神学校、日本女子神学校が合流してできた神学教育機関です。1949年に新制大学としてスタートした本学は、日本のプロテスタント教会が総力を挙げて育んだ最上の伝統を受け継ぐ、日本基督教団立の合同神学校です。
教会に伝える伝道者を養成する大学
東京神学大学は、日本では数少ない神学専門の単科大学で、教会、キリスト教学校、その他キリスト教関係の施設に仕える牧師、伝道師を育成することを使命としてます。本学は、神学部のみならず、大学院をも備え、学士、修士、さらに博士まで取得することのできるプログラムを持っています。
高度な神学教育を誇る
すべての教員が海外でも神学教育を受け、またほとんどの教員が海外の有力な神学教育機関からの博士号を有しています。これら経験豊かな教授陣が、研究と教育にあたっています。もちろん、すべての教員はプロテスタントの牧師であり、教会に仕える神学研究に力を注いでいます。
教会による、教会のための大学
東京神学大学で学ぶ神学生が必要とする経費(年間約300万円/1人)のうち、およそ半分は全国各地にある諸教会からの献金で支えられています。本学の特質を良く理解する諸教会が、全国各地に後援会を組織して、祈りと献金によって本学を背後から支えてくださっています。神学生は、そのような諸教会からの推薦を受けて入学し、学びを終え卒業したとき、ほとんどはこれらの諸教会に派遣されます。東京神学大学は、本当の意味で「教会による、教会のための大学」だと言えるでしょう。
教育職員免許状(宗教)を取得可能
日本のプロテスタント教会学校において伝道者として働く教師を養成することも、本学の大切な使命の一つです。そのため、通常の神学教育のプログラムと並んで、中学校、高等学校における「宗教科(聖書科)」教員を育成するための教職課程があります。今日までに数多くの聖書科教員、宗教主任を輩出し、日本のキリスト教教育に貢献しています。
世界に開かれた神学教育機関
東京神学大学は、世界の諸教会、神学教育機関とも密接なネットワークをもつ神学校です。教員の中には海外の教会から派遣された宣教師もおり、留学生も多数学んでいます。留学生の割合は、全学生数の約10%で、主に韓国と中国の出身者です。さらに学内にアジア伝道研究所を持ち、アジアにおける伝道の課題を担うためのセミナーや研修旅行なども実施しています。