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歴史神学
 

教会史I

 講義による教会史の概説を行なう。基礎的な知識を十分修得するとともに、史料にもあたって理解を深める。古代地中海世界の片隅で起こったキリスト教が、やがて地中海全体に伝播し、ローマ帝国の公認宗教となっていく歴史や、使徒教父や弁証家など初期の教父たちの神学、グノーシス主義、マルキオン主義、モンタヌス主義などの運動の本質とそれがキリスト教に与えた影響、さらには、エイレナイオスやテルトゥリアヌス、アウグスティヌスなど古代の教父の神学、古代教会の信仰と職制、諸信条の成立や正典の形成、修道制の成立などを講義する。

教会史II
 講義による中世教会史の概説を行なう。基礎的な知識を十分修得するとともに、史料にもあたって理解を深める。ゲルマン民族の侵入によるローマ帝国崩壊の時代から、中世キリスト教世界の成立、そして宗教改革の直前までの時代を扱う。とりわけ、中世初期のキリスト教の伝播、叙任権闘争に見られる教会と国家の複雑な関係、修道院運動の展開、中世における神学と哲学、異端の運動、大学の発生などの主題も扱う。

教会史III
 講義による宗教改革教会史の概説を行なう。基礎的な知識を十分修得するとともに、史料にもあたって理解を深める。ドイツ、スイス、イギリス、北欧などヨーロッパ各国の宗教改革運動の歴史を概観するとともに、地域による宗教改革運動の差異にも注目する。さらに、ルター、カルヴァン、ツヴィングリなどの主要な宗教改革者の神学、さらには再洗礼派や対抗宗教改革運動の本質にも言及する。特に、中世のキリスト教世界の崩壊とともに生じる16世紀のヨーロッパ社会と宗教改革運動の密接な結びつきが考察される。

教会史IV
 講義による近代教会史の概説を行なう。基礎的な知識を十分修得するとともに、史料にもあたって理解を深める。宗教改革以後の、キリスト教のアメリカへの移植、アメリカにおける教派教会の成立、大覚醒運動、ドイツの敬虔主義、啓蒙主義とキリスト教、ウエスレーとメソディズム、現代のキリスト教、エキュメニズムとキリスト教など、主題を定めて学びを行なう。とりわけ、現代のわたしたちの教会との直接の歴史的関係を顧慮しながら、講義は進められる。

教会史V
 キリシタン時代から現代に至るまでの日本のキリスト教史を概観する。

宗教史I
 宗教研究のための代表的な理論学説、すなわち宗教心理学、宗教現象学、宗教社会学、宗教人類学などを概説するとともに、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、神道、儒教、仏教など諸宗教の歴史的起源、発展、教義等を整理して講義する。キリスト教を世界の諸宗教の一つとして客観的に位置付けながら、なおどこにその独自性を見出すことができるかという問題意識を共有する。

宗教史II
 日本における諸宗教、特に神道、仏教、儒教の起源と歴史、並びにその主要な教義を概観するとともに、16世紀以後のキリスト教、並びにキリスト教と諸宗教との関係を考察する。日本にキリスト教を伝道していく際に、日本の諸宗教の伝統をしっかりと知ることは、本質的に重要である。日本へのキリスト教の土着化、日本人としてのわたし自身の宗教性についての問題意識もまた、講義の背後には常に存在する。

 


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